毛長川
 毛長川は川口市、鳩ヶ谷市の市境を通り足立区に流れこんできている。毛長川と首都高速川口線との交点付近では汚れが目立つ。しかし足立区舎人5-6丁目付近で、北西方向から見沼代用水が大量に流入し、毛長川の汚れを希釈している。更には足立区花畑8丁目付近で、綾瀬川に合流している。
見沼代用水
 見沼代用水の1割程度は、見沼代親水公園、神領堀親水緑道の用水として活用されている。過去には見沼代用水は、足立区の西部を潤していたといわれているが、現在は主に見沼代親水公園、神領堀親水緑道の用水として使われている。見沼代用水は農業用水で、水質は栄養のある豊かな水であり、親水公園では更なる活用ができる可能性は大きい。
垳川
 垳川は綾瀬川と中川をつなぐ運河状の河川である。垳川には埼玉県から葛西用水が流入しているが、現在は綾瀬川側の排水機場が閉じていて、垳川の水は綾瀬川に流入せず常に滞留している。よって水質が汚濁しているので、垳川は夏期には臭気があり水質面では課題の多い河川である。その結果、埼玉県からの葛西用水は垳川で止め、足立区の葛西用水は中川の水を引き込むようになっている。都県境を流れる垳川の足立区側には緑が多く、公園が整備され小さな水辺を持つ公園が多数設置されている。区民の憩いの場にもなっている。平成15年度より、「微生物菌を利用した浄化」が試験実施されている。
花畑川
 花畑川は綾瀬川と中川を結ぶ、川幅は30m程度の堂々とした運河である。中川の水を通水しているので、中川に棲む魚類等を釣る釣り人も多い。この運河はほぼ直立護岸形式で作られていて、足立区内を流れる葛西用水は、この花畑運河からポンプアップした中川の水を利用している。
葛西用水(足立区内)
 足立区内の葛西用水は中川の水を利用しており、綾瀬川より東部の流域を広くカバーしている用水である。東部にある用水、親水、公園施設のほとんどが葛西用水の流域下にある。中川の水を引き込んで利用している東綾瀬公園の水路でその水質を見ると、藍藻と見られる微生物がびっしりと底層に棲みつき微下水臭があった。
綾瀬川
 綾瀬川は埼玉県桶川市付近を源流として東京湾に流れ込む河川である。流域にある多数の市町村からの放流水を運んでいる。今回の水質調査の結果を見ると、古綾瀬川、伝右川、毛長川からの流入負荷が大きいのが判った。平成17年度には桑袋浄化施設が稼動して、伝右川からの流入水の負荷が減るので、綾瀬川の浄化が一段と進むと思われる。COD調査地点の中で、調査日の古綾瀬川のCOD値は、40mg/l という高濃度の数値が示され、他の調査箇所の4倍の負荷量で今後も注目してゆきたい。
その他
 自然河川水の利用が見込めないところ(竜居堀親水水路、千住千草園等)では、地下水、又は水道水の利用もされている。